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柔らかい永久磁石を用いたエネルギーハーベスティング


大変形と超低振動数で発電するグミのように柔らかい永久磁石~新しい逆磁歪材料 永久磁石エラストマー~


本技術シーズは,当研究室で開発した「やわらかい永久磁石」を使った、「低振動数や大変形によるエネルギーハーベスティング」技術です。
各種エラストマーに硬質磁性微粒子(ネオジム粒子など)を安定分散させて着磁することで,「やわらかさ(粘弾性)」と「永久磁石の性質(残留磁化・保磁力)」をもつ「やわらかい永久磁石:永久磁石エラストマー」の開発に成功しています。外部から刺激を与えて変形させると材料の磁性が変化します(逆磁歪効果)。特に永久磁石エラストマーは,自然長に対して50%の圧縮を加えても自身の弾性力で形状復元する新規の逆磁歪材料です(従来の逆磁歪材料の磁歪は数百ppm程度)。
この逆磁歪効果を利用することで,永久磁石エラストマーを大変形させ,その周りにコイルを設置するだけで,電磁誘導の原理により発電します。実績として,円筒型の永久磁石エラストマー(直径18mm,高さ18mm)に対して,振動(低振動数(~10Hz),大ストローク(~10mm))を入力することで,LEDの点灯に成功しています。
今後,このエネルギーハーベスティング技術を応用した電池フリーセンサーやワイレス送信技術の研究開発を実施し,IoTの普及に貢献したいと考えています。

  • 技術・研究・製品の特徴
    ・永久磁石エラストマー~とてもやわらか永久磁石~
    グミのようにやわらかい永久磁石です。永久磁石ですが,小さい力で大きく伸ばしたり,縮めたり,ねじることができいます。衝撃で割れることもありません。
    ・超低振動数かつ大変形で発電が可能
    変形する永久磁石エラストマーの周りにコイルを設置するだけで,電磁誘導の原理で発電します。センサー駆動やワイヤレス送信の電源として期待されます。
    ・革新的な技術の創造
    「やわらかい×永久磁石」をキーワードに,エネルギーハーベスティング以外にもアイディアひとつで新しい技術を創造できます。
  • その技術で世の中の問題がどの様に変化するか
    2030年ごろには,10兆個を超えるセンサーを使用する社会が来ると予想されています。これらのセンサーに消費される電力や電池は膨大となります。また,ものとインターネットをつなぐIoT社会の実現に向けて,その場で発電とセンシングを行う電池フリーセンサーの実現は不可欠です。身の回りの環境から未利用のエネルギーを収穫するエネルギーハーベスティングの発展が期待されていますが,未利用エネルギーにはさまざまな形態があり,その形態に合わせた各種エネルギーハーベスティング技術の確立が必要です。
    振動エネルギーを電気エネルギーに変換する従来技術として圧電効果や逆磁歪効果などを用いたものが提案され,実用化もなされています。一方で,これらの技術では,大きな変形に耐えることができない課題もあります。当技術シーズでは,「大変形」と「超低振動数」で発電可能な新しいエネルギーハーベスティング技術を提案しています。
    この新しいエネルギーハーベスティング技術の提案により,エネルギー収穫技術の裾野が広がり,IoT社会の実現,さらには持続可能なエネルギー社会の形成の一助となればと考えています。
  • 用途(使用)例または将来的な活用例
    ご一緒に創造できればと思います。

太陽光で直接充電できる新しい燃料電池

太陽光エネルギーの利用を促進する水素フリーの次世代燃料電池


太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換・貯蔵できる新しいタイプの燃料電池の開発を進めています。直流/交流変換・電圧変換などの過程を省略できるため、「太陽電池 + 蓄電池」よりも高効率化が期待できます。

  • 技術・研究・製品の特徴
    ①水素ガスの供給が不要 外部からの水素ガス供給が必要な従来の燃料電池とは異なり、安全で取り扱いやすいシステムが構築可能です。
    ②蓄電が可能 従来の燃料電池は、燃料から電気を取り出す「発電装置」としての機能しかもちませんでしたが、本システムでは蓄電も可能です。
    ③光エネルギーで充電可能 太陽光の光エネルギーを化学エネルギーに直接変換し、電池内に貯蔵します。「太陽電池 + 蓄電池」よりもエネルギー効率を高めることができます。
    ④電気エネルギーでも充電可能 光照射による充電(③)だけでなく、電気エネルギーによる充電も可能です。このため、天気の悪い日や夜間の使用も可能です。
    ⑤不燃性の電解液を使用 水溶液系の電解液(不燃性)を使用します。電解液として可燃性有機溶媒を使用するリチウムイオン電池などのデバイスに比べて安全性が高いデバイスとなります。
  • その技術で世の中の問題がどの様に変化するか
    従来の太陽光発電は晴天時でしか行えず、電力の安定供給という点で問題がありました。今回紹介するデバイスは発電と蓄電を同時に行うものであり、この問題を解消可能です。将来的には太陽光エネルギーの利用促進が期待されます。また、燃料電池の動作には水素の供給が必要ですが、この水素の大部分は化石燃料を原料として製造されており、決してクリーンであるとは言えません。今回紹介するデバイスは、水素ガスの供給無しで動作するので、脱化石燃料の推進に役立ちます。
  • 用途(使用)例または将来的な活用例
    ①自然エネルギー発電の電力安定化
    ②災害・停電時のための非常用電源
    ③屋外活動用ウェアラブル端末のための電源
    ④企業の工場や事業所、及び公共施設など 再生可能エネルギー施設の電力供給

名古屋工業大学産学官金連携機構

太陽光・バイオマス発電

会社情報
所在地
名古屋市昭和区御器所町字木市29番
設立年月
1949年5月31日
業種
教育・研究
得意な分野
共同研究・共同開発、コンサルティング指導、受託研究、受託試験等
企業ホームページ
問い合わせ先

セミナー情報

永久磁石エラストマー~やわらかい永久磁石~の開発とエネルギーハーベスティングへの応用

新素材・リサイクル


セミナー概要

やわらかい永久磁石である「永久磁石エラストマー」について,その特徴についてご紹介するとともに,その応用例としてエネルギーハーベスティング技術とその実績についてご紹介します。特に,本研究シーズは、「やわらかい永久磁石」と「低振動数や大変形による環境振動発電」です。特に,出口技術であるセンサーやワイヤレス送信技術、その他「やわらかい永久磁石」の革新的応用技術に興味をお持ちの方にご視聴いただければと思います。


セミナー日時
2日目 26日 14:30~14:50

登壇者

名古屋工業大学
工学研究科 電気・機械工学専攻 機械工学分野 准教授
岩本 悠宏 氏


太陽光で直接充電できる新しい燃料電池

太陽光・バイオマス発電


セミナー概要

次世代電池や自然エネルギー発電の共同開発に興味のある企業様


セミナー日時
2日目 26日 14:50~15:10

登壇者

名古屋工業大学
工学研究科 生命・応用化学専攻
生命・物質化学分野 助教
石井 陽祐 氏

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