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アンモニアを原料とした高純度水素製造デバイスの開発

低濃度アンモニア水からの発電に成功。オンサイトでアンモニアから高純度の水素を300L/hで製造

水素エネルギー社会を実現するうえでのボトルネックの一つとして,水素の輸送・貯蔵におけるエネルギーロスがある.その問題を解決するために,高いエネルギー密度を持ち,水素含有率も高いアンモニアに変換することで水素を貯蔵・輸送するケミカルストレージが有用であり,消費地にて脱水素して燃料電池にて発電を行う水素キャリアエネルギーシステムが提案されている.我々は低濃度アンモニア処理と水素の分離精製が同時可能なプラズマメンブレンリアクター(PMR)を独自に開発し,触媒反応器と組み合わせることでアンモニアを原料とした高純度水素製造システムの開発を行ってきた.ある種のゼオライトをPMR内のプラズマ空間に充填すると水素生成能が飛躍的に向上することを見出し,アンモニアを原料とした水素製造量は300 L/hに達した.また,木村化工機株式会社との共同研究を通じて,汚水(低濃度のアンモニアを含む)から高純度水素を製造し,燃料電池による発電に世界で初めて成功した.

  • 技術・研究・製品の特徴
    ・アンモニアを原料とした高純度水素製造システム
    アンモニアの分解を触媒反応器,アンモニア分解ガスからの水素精製および未反応アンモニアをPMRが行うことで高純度水素を連続精製することが可能になった.
  • その技術で世の中の問題がどの様に変化するか
    水素エネルギー社会を実現する際に,水素の輸送・貯蔵におけるエネルギーロスが問題となっている。その問題を解決する方法として,水素キャリア(アンモニア等)と呼ばれる水素を含んだ別の化学種に変換することで貯蔵・輸送するケミカルストレージが有用であるとされている.しかしアンモニアから効率的に高純度な水素を取り出す技術は未だ確立されていない.我々は水素の分離精製とアンモニア処理を同時に行えるプラズマメンブレンリアクター(PMR)を開発し、触媒反応器と組み合わせることでアンモニアを原料とした高純度水素製造システムの開発に成功した.このシステムと燃料電池を組み合わせることで必要な時にどこでもアンモニアから発電することが可能になり,水素エネルギー社会の普及に大きく寄与できると考えている.
  • 用途(使用)例または将来的な活用例
    今回紹介する高純度水素製造システムの実用例として,ヒートポンプ式アンモニア蒸留装置と組み合わせることで,アンモニア廃水(1%程度)から高純度な水素を取り出し,燃料電池を用いて発電を行う実証実験に成功している.今後,工事現場や被災地等における可搬型発電設備やオフィスビル等の定置式発電設備にPMRを組み込んだオンサイト水素製造装置を導入することでCO2フリーな発電が可能となる.さらに,この技術は高純度水素を必要とする半導体製造プロセス分野へも利用可能と考えている.

東海国立大学機構 岐阜大学

水素・アンモニア

会社情報
所在地
岐阜県岐阜市柳戸1番1
設立年月
1949年
業種
国立大学
得意な分野
企業ホームページ
問い合わせ先

セミナー情報

アンモニアを原料とした高純度水素製造デバイスの開発

水素・アンモニア


セミナー概要

低濃度アンモニア処理と水素の分離精製を行える新規デバイスを独自に開発し、触媒反応器と組み合わせることでアンモニアを原料とした高純度水素製造システムの開発に成功しました.アンモニアを原料とした水素エネルギーシステムやその実用例にご興味ある方にご視聴願えれば幸いです.


セミナー日時
2日目 26日 15:40~16:00

登壇者

東海国立大学機構 岐阜大学
工学部 化学・生命工学科 物質化学コース 助教
早川 幸男 氏

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